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Flower of life

映画をよく観てます

感想:「はじまりのうた」★★★★☆

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 ジョン・カーニー監督の「シング・ストリート」が今年ベスト候補であると思わず言ってしまえるほど最高な映画だったので、ツタヤで借りてきてしまいました。「はじまりのうた」、ほんとうは「ONCE、ダブリンの街角で」も観たかったんですが、手始めにこれを。

 マルーン5のアダムさん、今作では出演されてらっしゃるんですね!「シング・ストリート」では主題歌の「Go now」を提供しているアダムさん、最後に流れたときはほんと泣けました……。

 

 この映画もとってもよい映画でした。何がよかったって、「シング・ストリート」もそうですが、音楽の力ってほんとうにすばらしいよね!だよね!って思わせてくれるところ。音楽の魅力が映像として、楽曲としてつまっている。映画って音楽ってほんとうに最高だ。心の底からそう思う気持ちを呼び起こしてくれる。

 

 最初の構図がおもしろくて、キーラ・ナイトレイ演じる主人公グレタとマーク・ラファロ演じるダンが出会うところからはじまるんだけれど、お互いがどうしてそこに居合わせることとなったのかっていうそれまでの出来事を、出会ったシーンのあとに巻き戻しを重ねるようにつけていて、おもしろかったです。おかげで一番最初のシーンがとても印象的。

 キーラ・ナイトレイが小さなライブハウスで友人にむりやりステージにあがらされ、いやいやながらも自身が作った曲を披露する。その曲は明るい曲ではなくて、なおかつギターと歌声だけ。確かにきれいな声で、曲もそれなりなんだけどライブハウスは盛り上がらずにまばらな拍手。

 けれども音楽プロデューサーであるダンのパートになると、ダンがそのグレタの曲をきいたときは、どんどん想像が膨れ上がって、ドラムがはいりピアノがはいり、バイオリンやチェロも加わってすごく魅力のある曲にきこえてくる。ここのところがとても心地よかった。へんなCGでドラムは無人なのにバチだけが宙に浮いたりするのは個人的にウーンとなったけど、まあそこにへんに知らないバックバンドの顔ぶれがでてきてもおかしくなるから、グレタ一人だけっていうので正解とは思うのだけど。

 

    この映画の魅力はなんといってもゲリラ録音。ダンとグレタが組んで、アルバムを作ろうということで、野外で録音をはじめるのですが、これは「シング・ストリート」と共通のワクワク感!いろんな場所でダンが集めたバンドメンバーと演奏をし、ときにはその場所で遊んでいた子供さえもコーラスに加えたりして、とてもたのしそう。低予算感がなおいいですよね。みんなが各々楽しんで演奏にかたっている姿が好き。

 

    グレタを振った恋人デイヴの留守電に、酔っ払った勢いで作った歌をグレタと友人とで演奏して歌って吹き込むのなんて、わたしもやりたいー!ってなりました。作曲なんてできないけれど、うわーいいなー!ってなりました。

    友人が調子にのってピアノを弾きながらブーブー吹く楽器(なんていう楽器だろう)を勝手に加えはじめるとグレタにやめなさいと音もなく制されるところとか地味にすき。

 

    ていうかグレタとデイヴが恋人出会った頃に作った「Lost stars」という曲が名曲すぎて!途中デイヴがファンが盛り上がり受けが良くなるようにと、えげつないミックスの仕方をしてひどい曲になってしまうけど、グレタに言われてライブでは最初のアレンジのまま歌ったときの、最高な感じよ!アダムさんの歌唱力のなせる技であり、言葉で言い表せない音楽の素晴らしさを感じてしまいます。ああ、わたしもあの場所にいたかった!

 

    ゲリラ録音で、ダンと複雑な家庭環境下にある娘がギターとベースで音を交える様も、もうほんと最高。音楽って素晴らしい。ときに言葉に勝るものがある。言葉が解決できない複雑なことも、音楽を共有することで融和させることができる。

 

    劇中、ダンとグレタはひとつの音楽プレーヤーにイヤホンをふたつつないで、お互いのプレイリストを披露しながら街を歩くシーンがあります。

    もう、大好きですよね。確かに自分のプレイリストをみせることって、そのひとの性格や好みがそのまま他人に伝わってしまうから、ちょっとためらう気持ちと披露し合いたい気持ちとのせめぎあいがあるなあと思いつつ、わたしもだれかとプレイリストを共有して、言葉もなく街を歩きたいー!

    音楽はなんてことない景色をドラマチックにしてくれるのわかるー!わかるよー!

 

 

    この映画はわたしに音楽の素晴らしさをふたたび思い出させてくれました。音楽って素晴らしいんだよ…。

    わたしはiPodをなくしてしまってから音楽を聞く機会がぐんと減ってしまったけれど、ジョン・カーニー監督の映画をみることで、いっぱい音楽をきいて音楽のある生活をしようと決意したのでした!

 

 

 

 

おわり