読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Flower of life

映画をよく観てます

感想:「ズートピア」★★★★★


『ズートピア』予告編

 

 最近試験やら何やらで立て込んでいて、全然映画を観れていないのがくやしいです。「スポットライト」間に合わなかったし……暇さえあれば「ちはやふる」だって観たかったよ!けっこう評判よかったしさ!

 いまは「アイアムアヒーロー」とかいいっぽいらしいですが、ほんとうにゾンビが怖いらしいので、ちょっと大画面では遠慮しようと思います。(「ヴィジット」で学んだ。)

 あと「デットプール」もにぎわっているみたいですが、マーベル系に興味のないわたしにはあんまり……。「アイヒマンショー」にマーティン・フリーマンがでているのでそれがとても観たい。仕事帰りに寄れる映画館でも放映されていたならなあ。

 「海街diary」が地上波でやってたやつは録画したしそれも観たい。そしてnetfrixをなんやかんやで契約したわたしはそこで「her」とかも観たいし「ゴーストバスターズ」も観て今度の女性版「ゴーストバスターズ」に備えたい。

 

 観たい映画がいっぱいある。しあわせなことである。

 

 

 試験を終えたご褒美に「ズートピア」観てきました。端的に言うと最高でした。これはほんとに万人に勧めます。大人も子供も観るべき。わたしに子供がいたならば絶対に連れて行きたい映画。「モンスターズユニバーシティ」もちなみに子供がいたならば見せたい映画。「アナ雪」よりよっぽどみせたい。「アナ雪」もクラシカルなディズニー要素としてのミュージカル調を取り入れつつの王子様を待っている古典的ヒロインで終わらないあたりがとてもよいけれど。

 

 この「ズートピア」という映画は、肉食動物と草食動物という生態的区別を利用して差別する側される側の立ち場をうまく描いている、という話はほかのひとのわかりやすい批評などをきいてみてください。ほんとうによくできています。

 動物のアニメーションで表現することによって差別問題がよい塩梅でポップに、わかりやすく表せているし、安易な子供向けにしてしまわずにきれいごとだけでなくしっかり相互の立場をていねいに描写しているのが、今作の最高たる所以。

 きれいごとではおわらないけれど、最後はしっかりきれいにハッピーで終わるのがディズニー映画のよいところ。ほんとうにハッピーな気分になれます。ちゃんとギャグで締めてくれるのとか最高。あのスピード狂ギャグはもう誰が乗っているのかは想像ついたんですが、あらためて誰だか判明したときに笑えるので、もうほんと、最高。

 

 冒頭の劇だけでこの世界観がわかるのとか、ほんとうに天才。そしてそこからぴょんぴょんはねつつ警察官になりたいという純真な心を持つ幼少期のうさぎジュディが激かわ。かわいすぎて声出そうになります。「モンスターズユニバーシティ」でもそうだったけど、幼少期のキャラクターを愛らしいフォルムにする技術が天才的すぎる。マイクの幼少期かわいすぎかよ。つんつるてんやんけ。ってなったのがなつかしいですね。

 そしてキツネがひつじ?だったかな、その子をカツアゲしているシーンでジュディが立ち向かって反撃をくらい、トラウマっぽくなるのがのちのシーンでしっかり根底でつながっているあたりがもう最高。これに関しては後述します。

 

 うさぎには無理と言われた警察官に見事就任し、史上初のうさぎ警察官として都会のズートピアに配属されたジュディちゃんが、田舎の両親とたくさんいる兄妹のもとから旅立つとき、親があれこれいらない世話をやいてくれる別れ際のシーンとかちょっと泣けました。泣くのはやい。

 

 キツネのニックと出会い、最初はヤなやつだったけど、一緒に行動しているうちに絆が芽生え……的ベタな展開、いいですよね。白熊のとこにもぐりこんだときの、ギャグもよかったです。ビックっていうからには大きいのだろうと思っていたらめっちゃ小さいネズミがボス、というオチとか、急ぎの用なのにナマケモノの仕事がノロく、ジュリーがイライラしているのをみて、ニックがわざとナマケモノにおもしろい話をきかせてやって仕事の邪魔をするところとかもう爆笑でした。そのナマケモノが横で働いているべつのナマケモノにその話をきかせてやろうとするところとか最高でした。それはそこで終わってしまいましたが、けっこうその続き観たかったです。想像するだけで最高に笑えました。

 

 ジュディは物語のはじめから、うさぎは警察官にはなれない、こんなちびになにができる、と、見かけで断定的な判断ばかりをされてきて、差別をされる側であり続けていました。しかし、記者会見のシーンでポロッとジュディが話してしまったのは、肉食動物に対する偏見に近い断定的な見解でした。

 心を許しかけていたニックはその記者会見を目の当たりにし、ジュディとの関係を絶ってしまうところは、ニックがジュディの「自分の相棒にならないか」という誘いに乗りかけていたのにもかかわらず、やめにしてしまったところとか、もう警察官を受ける気でシートに自分の名前などを書きこんでいたのをみて彼らのすれ違いに心が痛みました。

 

 ジュディは今まで差別をされる側だと、自分では思っていたけれど、実際されるだけではなく自分でも知らないうちに、相手のことを様々な要素から断定的なイメージをもってしまっていたことを知る、というシーン。それはジュディに限ったことではないということなんて、もうみなまで言うなという話。

 差別はしてはいけないこと。その常識は浸透しているはずなのに、ずっとなくならないままに続いている問題。その理由は、誰かがその差別の対象として固定されている、というのではなく、誰もがその偏見を知らない間にもってしまっているから、ということを改めてわからせてくれる。誰も誰かを責めることはできない。だからといって蔓延らせていいというものではない、という難しい話。

 人間は物事を結び付けて考えることのできる生き物だからこそ、デメリットとして色眼鏡をかけてしまいがちなんだろうと思います。わたしも知らない間に誰かのことを、ある要素だけで断定的にみてしまっているんだろうので、もっと柔軟な思考で対応できるようになりたいと思いますね。

 心に余裕があるときはあたりまえに、余裕がないときこそひとに対して真摯であれるような人間になりたいものです。最近切実に思います。

 

 

 もうだんだん疲れてきたのでまとめます。ほんとはコンディションのよいときにバチッと決めて書きたいんですが、最近忙しいうえにこれ以上期間をあけると細かなところを忘れてしまいそう(実際もう一週間はたっているので細かいところには自信が……)なので、パパッと書きます。ネタバレいきますね。

 

 まず、ニックに謝りにいくシーン。もうかわいすぎかよ、あの人参ペンとりかえそうとするしぐさのかわいいことかわいいこと。というかいちゃいちゃしすぎでは?最後の一緒に仕事しているシーンでも「俺のこと好きだろ?」的セリフなんかいっちゃったりしてもうほんとラブラブかよ。

 

 つぎに、後述しますといっておきながら忘れかけていた、冒頭のキツネに傷を負わされるシーンが記者会見後、ニックが「俺が怖いのか」と言って威嚇をしたときにジュディがビクッとおびえてしまったのは、幼いころキツネに立ち向かって返り討ちにあった怖い記憶も大きな要因になっている、という。それをニックは知らないから、大きく傷ついてしまう。

 きっとその過去の出来事をニックが知っていれば、すこしは展開が変わっていたと思うのです。そのことをもちろん彼は知る由もないので、ジュディの反応をみて必要以上に傷ついてしまう。

 とてもはがゆかったです。そうじゃないの!ジュディはむかしね!と説明しにいってあげたかった。もちろんその出来事がなくても、威嚇されればおびえるのかもしれませんが、この出来事が刻み込まれているからこそ反射的に反応してしまったものと思います。

 

 相手の反応や相手がもつイメージというのは、そういう過去の出来事から生成されるものなんだろうな、と思います。それを表面上だけでしかとらえることができなければ、相手を深く理解する道が遠ざかるのでしょう。想像力をもって相手に接することはとても大切だけれど、けっこう難しい。これは「恋人たち」を観たときも感じたことです。映画ってほんとう学べることが多い。

 

 また長くなった!もうこのへんできりあげる!とりあえずよい映画なのでみんな観るべきです。最高にセンシティブなテーマを扱っているのに最高にたのしくて考えさせられる良い映画です。

 これは宇多丸師匠がラジオでいっていたことですが、いままでディズニーがキツネに対して悪役というイメージを観る側に植え付けきていたのを、今作ではそれを払拭するような作りにしている。それはディズニーの時代とともに進歩してきた結果だと思います。

 アナ雪でも、いままで王子様を待つばかりのヒロインから、王子様を選ばずに絆というつながりを選ぶエンディングになっている。昔女性は受け身の存在であったけれど、いまはそういう時代でない。時代にあわせてディズニーも変遷を辿ることができているのは、進化を感じられてとてもアツイものを感じますよね!

 

 もういい加減終わります。とりあえず観てください。

 

 

おわり